もう夜を呼ぶばかり 凍てついた空気は 二人を飲み込んでしまうかのよう 想いが枯れ果ててしまう
版画じみた雪景色で 硝子のように冷たいよ 君は、わかってると言ったけど それは、真っ赤な嘘
風が枯れ葉を掃除して 私は貴方をおいてきて 肌を刺すような痛みのなか 夜の闇を駆けた
八重桜の如く 降りしきる雪は 私を白姫のように 彩ってく 人知れず街を塗った白姫は いつのまにか 君のもとへ帰ってた
もう朝を待つばかり 刺すような冷気は 二人を包み込んでしまった 誓いは真っ白に
手が雪のように冷たいよ 枯れ葉のように冷たいよ 君のポケットに入れても… それは、無視された
君は炬燵に入って 私は布団に 風のなくなった 凍てる夜 冬の陽が静かに
吹き荒ぶ凩に 明滅する如く 微かに瞬いて 私は立ちすくんだ もう冬が終わる 逢えなくなる 貴方は きっと凩
晩冬のようになった恋物語 風景の一部になってく 私は貴方が好きなんだ その想いを受け取って
晴嵐 夢破って現実を魅せる それでも良いから 私の傍にいて 嗚呼 悲しくなって ひっそり呟いた 私の思色なんだ
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